(巻三十)たのしみは草の庵の莚敷きひとり心を静めおるとき(橘曙覧)
(巻三十)たのしみは草の庵の莚敷きひとり心を静めおるとき(橘曙覧)9月11日土曜日朝は4部屋の掃除とエアコンのフィルター掃除で始まる。嫌な仕事の新聞片付けもした。午後散歩。図書館で予約してあった4冊を借りた。難し過ぎるか、趣味が合わないか、いずれにしてもコチコチして読み返したくなる作品には出会えず。秋風や人なき道の草の丈(芥川龍之介)本日は二千九百歩で階段は2回でした。夕食の牛コマの肉じゃが旨し!願...
View Article(巻三十)はこばれているとは知らぬ海鼠かな(山田麦城)
(巻三十)はこばれているとは知らぬ海鼠かな(山田麦城)9月12日日曜日午前、細君は生協に行きついでに花を購う。“向日葵を購う妻の豊かさよ”朝日俳壇から、落雷に驚天動地ひとりなり(大澤都志子)を書き留めた。キョウテンドウチと読むらしい。ご常連の三宅久美子さんの、楽しめるほどの貧乏冷奴は受け取り方がいろいろあるだろう。選評は「幸福な貧乏。ほんとうに大変な人も多い。」貧乏と質素は違う。質素な楽しい生活は遍...
View Article(巻三十)色里の名残の小窓野分立つ(中村初枝)
(巻三十)色里の名残の小窓野分立つ(中村初枝)9月13日月曜日ベランダのミカンの鉢に水をやる。暑さが去ったためか若葉が次々に芽生えてくる。新涼や 息吹き返す 鉢のもの...
View Article(巻三十)これやこの旬のさんまも冷凍魚(石塚友二)
(巻三十)これやこの旬のさんまも冷凍魚(石塚友二)9月14日火曜日8時ころ小さな地震があった。小さな地震でよかった、よかった。台風14号は東に進路を変えるころには低気圧になるそうだ。よかった、よかった。野分にもなびけば残る芒かな(松井紹巴)薩摩芋の煮物とゴマ煎餅のお蔭で快便だった。よかった、よかった。美食より快便うれし老の秋(佐藤其土)鹿児島大学教育学部付属小学校の算数の授業がテレビで紹介されたらし...
View Article(巻三十)目立たぬを身上とせり葛の花(関森勝夫)
(巻三十)目立たぬを身上とせり葛の花(関森勝夫)9月15日水曜日細君は生協に行く。青いミカンが出始めたようだ。老いの眼に僅かにたのし青蜜柑(百合山羽公)夏の間は朝食にブドウ、デラウェアの種無しを添えてくれた。美味しいのだが、一粒一粒食べるので横着者に面倒だ。でもミカンに換わるとブドウが恋しくなるし勝手なものだ。 好き嫌い好き葡萄食ふ(杉田菜穂) 先週のBBCからはCrowd ScienceのCan...
View Article(巻三十)ある日彼どつと老増す冬帽子(黒田杏子)
(巻三十)ある日彼どつと老増す冬帽子(黒田杏子)9月16日木曜日曼珠沙華・彼岸花は縁起がよくないとか云われながらも人気がある。顔本のお散歩写真グループでは花盛りだ。この彼岸花は上千葉交通公園で一撮した。死ぬならば自裁晩夏の曼珠沙華(橋本栄治)泌尿器科に行く。9時前に着いたが5人ほど先着がいた。石の動きを探るためにレントゲンを撮った。動きはなく早く処置した方がよいと平成立石病院を紹介された。クリニック...
View Article(巻三十)近松忌響(とよ)む高架を上に酌む(秋元不死男)
(巻三十)近松忌響(とよ)む高架を上に酌む(秋元不死男)9月17日金曜日悪い夢も見ずに眠れたが、朝の血圧が127-78だった。127は久し振りだ。メンタルの部分が影響するのだろうか。昨日先生から脂っこいもの、ほうれん草、紅茶などは石を作る素だから気を付けるようにと云われた。朝飯のパンを焼きながらTea...
View Article(巻三十)好色者(すきもの)は大抵無口竹婦人(中原道夫)
(巻三十)好色者(すきもの)は大抵無口竹婦人(中原道夫)9月18日土曜日7時半ころは強雨の雨音がしていたが、区からのメールでは「強風・強雨に気をつけてください。」程度で切迫した通報は出ていないようだ。何しろ台風や土手を信じて水の底(拙句)だから、心配してもしょうがないが気にはなる。10時半に洗濯を終わり部屋干しした。断続的に強雨が降っている。念のため、FM葛飾を流しておくことにした。ニュースは聴きた...
View Article(巻三十)鰭酒や畳の上で死ぬつもり(亀田虎童子)
(巻三十)鰭酒や畳の上で死ぬつもり(亀田虎童子)9月19日日曜日野分き去り好天、布団を干す。家事の少ない日曜の午前であった。朝日俳壇:秋雨や甚雨・深雨になほ霖雨[りんう](中西洋)を書き留めた。俳句そのものはどうでもよいのだが、雨の勉強になる。甚雨[じんう]と読み、激しい雨を云うらしい。深雨は調べた範囲では[みう]と読むらしい。同じく激しい雨のことらしい。霖雨は作者のふりがな付いていた。調べたら長雨...
View Article(巻三十)持ち唄は一つで通すちちろ虫(安藤しげる)
(巻三十)持ち唄は一つで通すちちろ虫(安藤しげる)9月20日月曜日細君、生協へ行く。彼岸の入りとか?花屋はやる気十分だったとのこと。今日は芒も買ったそうだ。活けたところを一撮いたした。今日の月長い芒を活けにけり(阿波野青畝)午後散歩。南に歩き、白鳥生協の上の百均でプラスチックのコップを入院用に買う。まだ先だが、あとは歯ブラシ歯磨きセットを買えばいいかな。本日の買い食いは饅頭とした。明日が仲秋の名月だ...
View Article(巻三十)通帳にらんで女動ぬ道の端(きむらけんじ)
(巻三十)通帳にらんで女動ぬ道の端(きむらけんじ)9月21日火曜日洗濯屋さんに預けっぱなしにしておいた毛布を引き取りに行った。ラジオを聴きながら台所仕事をしていた細君が、番組で紹介された俳句『人生は片道切符の流れ星(未詳)』を告げにきた。歌謡曲のようにスーッと入ってくるな。お題は流れ星だそうだ。書き留めようか迷っている。午後の散歩。曳舟川、連光寺、二丁目通り、リハビリ病院、生協と歩いた。生協にはリン...
View Article(巻三十)一つ趣味をば三十年亀鳴けり(永野由美子)
(巻三十)一つ趣味をば三十年亀鳴けり(永野由美子)9月22日水曜日細君は金策にお出かけになり、午前を一人無為に過ごす。尤も一生を無為に過ごしてきたのだから今さらどうのこうのと云うことではない。趣味の英語は50年になるが旦那芸の域を出ず。芸が身を助けずしかも好きで下手身は立てもせで浮名のみ立つ(原武大夫盛和)「都営新宿線は、私だけの名所に連れて行ってくれる(抜書) -...
View Article(巻三十)潜りたきこともあらうにみづすまし(岩瀬ミチ)
(巻三十)潜りたきこともあらうにみづすまし(岩瀬ミチ)9月23日木曜日細君が早朝のラジオ番組で我が持病についての話を聴いたらしい。食べ物や水分量について心配してくれるのはありがたく幸せなことだ。その幸せなときに終わるのがThe Happy...
View Article(巻三十)梟のもの知り顔に夜は更けぬ(涌羅由美)
(巻三十)梟のもの知り顔に夜は更けぬ(涌羅由美)9月24日金曜日寝る前にガバガバと飲んだ訳ではないが、一日[いちじつ]水をよく飲めばトイレが増える。夜中にトイレに起きるはめとなった。この季節ならいいが冬場に夜中トイレに起きていくのは億劫だ。その辺のことを渋沢秀雄が随筆に書いていて、仙ガイ和尚の『老人六歌仙』を引用しつつ、尿瓶を有り難がっている。《三 「身に添うは 頭巾襟巻 杖目鏡...
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