(巻二十七)焼さんま得手のものなる箸捌き(高澤良一)
(巻二十七)焼さんま得手のものなる箸捌き(高澤良一)11月23日月曜日本日も午前は晴天なり。が、昼を過ぎたあたりから雲が広がった。見れば桜木もすっかり葉を落とした。掃き寄する桜落ち葉の香り立ち今日は午後より雨との予報(大下一真)散歩:駅前へ図書の返却に出かけた。普段の月曜日は図書サービス・カウンターはお休みだが、今日は祭日なのでサービスをしている。なるべく借りる本との差し換えで返却するようにしている...
View Article「ふたりで老いる楽しさ - 小田島雄志」ベスト・エッセイ2007
ひとりで老いるのはさびしいことだろう。そう思う。さいわいぼくは、同年生まれの妻といっしょに老いてきたし、これからももっと老いていくだろう。もちろん今まで、老いゆえにとまどうこともあったし、いらだつこともあった。だが七十代に入ってからは、老いることの楽しさも見いだせるようになった。その例を三つほどあげてみよう。今ひとりで老いようとしている人に、再婚のつれあい、学生時代の親友、いや、茶飲み友だちでもいい...
View Article(巻二十七)梅雨の月傘をさす人ささぬ人(川崎展宏)
(巻二十七)梅雨の月傘をさす人ささぬ人(川崎展宏)11月24日火曜日昨日より8度下がって12月中旬の気温だそうだ。そんな今日、予定通りガス器具の安全点検でガス会社の方がお見えになった。ガス点検なりすまし強盗は二人組が多いようだが、本物は一人でいらっしゃった。先ず、室外のメーターや給湯器を点検し、それから室内で、台所とガスファンヒーターのガス漏れ点検をして終わりました。宿泊を伴う外出の際に元栓を締めた...
View Article(巻二十七)みみず鳴く日記はいつか懺悔録(上田五千石)
(巻二十七)みみず鳴く日記はいつか懺悔録(上田五千石)11月25日水曜日日記と言えばここのところ数日、「「老い」の見立て - 川本三郎」岩波現代文庫 荷風と東京(上)-『断腸亭日乗』私註 からを読んでいる。 この 「「老い」の見立て」では実際の年齢より老人ぶる荷風を“分析”している。日記というのはどれもこれも正直な記録ではないのだが、著者はこの章を以下のように纏めている。《...
View Article(巻ニ十七)いまどきのはやり唄聴くそぞろ寒(藤平寂信)
(巻ニ十七)いまどきのはやり唄聴くそぞろ寒(藤平寂信)11月26日木曜日今時の流行り唄も、流行り病にもかかわり合いを持たないように致しております。私にとっての最新の流行り唄はスピッツのロビンソンでございますよ。過日、細君が今年の紅白の出場予定者表を持ってきましたが、殆ど分からない方々でした。午前中に泌尿器科に定期診察に伺う。混んでました。やたら検査をしますので困ったものだ。帰りに餡パンを買う。うぐい...
View Article(巻二十七)薄雲は月のうしろを通りけり(正岡子規)
(巻二十七)薄雲は月のうしろを通りけり(正岡子規)11月27日金曜日効果があるのかないのか分からないが、ベランダにキンチョールを散布して亀虫などの虫除けにしている。その殺虫剤の朝夕の散布も冬季休止にすると細君のお達しが出た。細君が生協の買い物帰りに花を買ってきた。トルコ桔梗とスペリカムというピンクの実だか蕾だか分からない花である。桔梗や男に下野の処世あり(大石悦子)と桔梗の句を引き合わせみたが、細君...
View Article(巻二十七)この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我はなりなむ(大伴旅人)
(巻二十七)この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我はなりなむ(大伴旅人)11月28日土曜日毛布など干そうとベランダに出たが風が強く木の幹まで揺れていたので止めた。恐らく風速8メートルは超えているだろうから、これは木枯しだ。木枯らしにブランコすこし揺れて鳴り気分はつまりゴンドラの唄(相原法則)故あって、鹿児島県の発生状況を見たら、鹿児島大学でクラスターと出ていた。サークルのカラオケではお馬鹿丸出...
View Article(巻二十七)日盛りの一個の鞄軽からず(八木實)
(巻二十七)日盛りの一個の鞄軽からず(八木實)11月29日日曜日細君が生協に出かけて生鮮物を提げてきた。その買い物のご説明を伺うに、秋刀魚は三陸沖で二尾で298円だそうだ。鹿児島産の黒豚が四割引きだそうだ。鶏肉は青森産で炊き合わせる大根は三浦だそうだが本当にそうなのかね?ピーマンは宮崎産でした。他にはんぺんなどおでん種になる物も買ってきたらしい。行楽地に遊ばずともそこそこ健康で湯気の昇る手料理を戴け...
View Article(巻二十七)鷹鳩と化して男もピアスする(漁俊久)
(巻二十七)鷹鳩と化して男もピアスする(漁俊久)11月30日月曜日細君は午前中歯医者へ出かけて、私は賞味期限が迫る災害用非常食で昼飯とした。何しろ3月からラーメン屋に入っていないので即席チキンラーメンでも嬉しく美味しく頂ける。早く餃子で熱燗を啜りたい!午後の散歩は駅前の古本屋まで足を延ばした。古本の入荷はないようで代わり映えしないが猥褻系月刊誌の最新号が種類も豊富で充実している。この筋の雑誌には根強...
View Article昨日の訂正
昨日の訂正★昨日、以下のことを書き 『“owl walk”(と聞こえる)』と書きましたが、この番組の20分36秒あたりで“awe”とスペルが述べられておりました。awe walkで検索しますとこれがなんであるかの解説が出てきましたので、今度は間違いないとおもいます。 《BBC:All in the mindWhat's happened to our mental health in 2020;...
View Article(巻二十七)明易や雨の降りたる跡ありて(木村定生)
(巻二十七)明易や雨の降りたる跡ありて(木村定生)12月1日火曜日朝方やや寒く目を覚ました。予て足元に用意の掛け布団二枚目を拡げて凌いだが寝具はこれであとはない。早ばやと重ね布団や露の宿(瀬川みよ子)昼飯に柿をむきました。芋も温めて出しました。退屈と思わねど暇柿食うて(古川朋子)柿と芋はこの季節のものですが紛れ込んで写っているピーマンは本来夏の野菜なのでしょう。今やいつでも生協にある無季野菜になった...
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