(巻三十)秋簾女七つの隠しごと(田中恵子)
(巻三十)秋簾女七つの隠しごと(田中恵子)7月13日火曜日息子の依頼に応じて衣類や図書を送るためにとっておいた段ボール箱を廃棄した。生活も落ち着き、もう追送する品も無かろう。昼飯のオープンサンドを食っていると遠くの雷鳴が聞こえる。午後の散歩はせずともよいが夕飯の食材が足りない。豚ももの薄切りが必須で買いに出かけた。昼休み時間のためか働く人たちが買い物に来ているようだ。無事豚肉を確保して雨が落ちてくる...
View Article(巻三十)手の平に転ろがす定年水割りグラス(鈴木正季)
(巻三十)手の平に転ろがす定年水割りグラス(鈴木正季)7月14日水曜日洗濯をして、生協へ同行し、昼飯を温めて、それを食って午前を終わる。写真は生協の帰りに買った竜胆、蒲の穂、と、とある紫の花である。お盆の時季の花屋さんの店先は仏花ばかりだが細君が後ろの方からフランクフルト・ソーセージのような蒲の穂という植物を探してきた。帰り道、蒲の穂と因幡の白兎の故事の蘊蓄を細君からうかがう。竜胆は秋の季語だし、秋...
View Article(巻三十)主義主張異つてよき花見かな(宇多喜代子)
(巻三十)主義主張異つてよき花見かな(宇多喜代子)7月15日木曜日眼が治り、辺りが見えるようになると出歩きたくなるようだ。隣町の銀行のATMで記帳するだけなのだがついて来いと云うのでお供した。9時過ぎの上り電車はかなり混んでいたが下りで行く隣町の町外れにある第3地銀の支店に客はいなかった。支店は小川沿いにある。川沿いのブラブラ歩きは桜の時季がいいが緑が濃いこの時季もなかなかよろしい。橋の袂にある松先...
View Article(巻三十)エンゼル・フィッシュ床屋で眠る常識家(川崎展宏)
(巻三十)エンゼル・フィッシュ床屋で眠る常識家(川崎展宏)7月17日土曜日梅雨明けで好天で暑い。洗濯をして生協へお供した。生協の横の花屋さんは生協の開店時間までには花を店先に並べ終えているのだが、今朝は並んでいない。帰りに見ても並べていない。はて?と思って「やる気無いのかな?」と細君に話すと日射しが強くてコンクリートの上に置いておくと萎れてしまうのではないか、と返してきた。そうだとすれば我が家のミカ...
View Article(巻三十)有為転変母の浴衣が雑巾に(生出鬼子)
(巻三十)有為転変母の浴衣が雑巾に(生出鬼子)7月18日日曜日昨日は布団カバーを洗濯し、今日はシーツを洗濯した。とにかくよく乾いてくれる。夕方、図書館に予約本を受け取りに出かけた。予約した本は「予約資料コーナー」に置かれている。他の人が借りる本を見て本を知ることが多い。が、着るものと同じで自分の寸法に合う本にはなかなか出逢えない。本日は三千歩で階段は2回でした。願い事-叶えてください。背伸びとか無理...
View Article(巻三十)名月や月の根岸の串団子(正岡子規)
(巻三十)名月や月の根岸の串団子(正岡子規)7月19日月曜日今朝も布団カバーの洗濯を致す。生協へお供致す。細君は花屋さんで花を買っていた。生協では水2リットルボトルの箱を何箱もまとめて買う人が数人いた。作業現場での対策か。しばらく見かけなかった生協印のマスク60枚入り箱が並んでいたので男女一箱ずつ買っておいた。本日は三千百歩で階段は2回でした。願い事-叶えてください。やはり「消える」という感覚がよろ...
View Article(巻三十)古草や識らぬ木太り識る木失せ(富安風生)
(巻三十) 古草や識らぬ木太り識る木失せ(富安風生) 7月20日火曜日写真は昨日買った菊です。鞠のような菊で弔いのイメージはない。...
View Article(巻三十)ここ残し秋刀魚の食べ方知らぬ妻(高澤良一)
(巻三十)ここ残し秋刀魚の食べ方知らぬ妻(高澤良一)7月21日水曜日明日は大暑だと細君が告げていた。大暑には頭使わぬコツプ拭き(高澤良一)その大暑を前に布団カバーを2枚洗い、タンスの中身の風通しを致した。タンスには吸水容器を入れてあるが満タン水位に近づいてきたので2個とも取り換えた。礼服に黴なし。さらに冬物ジャンパーを2着クリーニング屋に持って行った。10時であったが十分暑く汗が滴る。夕方散歩。今日...
View Article(巻三十)健康を酒量で試し三ケ日(笠原興一)
(巻三十)健康を酒量で試し三ケ日(笠原興一)7月22日木曜日窓を開けながら“朝から蝉の鳴き声がすごい!”と細君が云った。ミンミンもジージーも啼いている。生協へお供した。休日のせいかパックランチ(つまみ兼用)と缶ビールという...
View Article(巻三十)輸出する和物の絵付梅匂ふ(稲垣光子)
(巻三十)輸出する和物の絵付梅匂ふ(稲垣光子)7月23日金曜日扇風機をつけて寝た。タイマーを二時間にセットしたので夜中には切れているが、それでも何か体調が良くない。幸い部屋にエアコンはない。寝具のカバーやシーツが終わり、カーテンの洗濯が始まった。4部屋16枚のうちのリビングの2枚からである。10時に干して12時半に取り込めた。他に自分の洗濯も致した。身の丈のカーテンを引く世紀末(攝津幸彦)夕方散歩に...
View Article「平気で夫を見限る女たち(抜書) - 小浜逸郎」死にたくないが、生きたくもない。から
「平気で夫を見限る女たち(抜書) - 小浜逸郎」死にたくないが、生きたくもない。から...
View Article(巻三十)肉じゃがのほっこり煮えて春嵐(甲斐住子)
(巻三十)肉じゃがのほっこり煮えて春嵐(甲斐住子)7月24日土曜日まだ涼しいうちに昨日品切だった鶏肉を買いに出かけた。鶏肉の棚には200~400グラムの唐揚げ用が並べてあったが、やはりこの生協は生鮮が手薄である。帰途、足元に蝉を見つける。裏返ってはいないから、一休みなのだろう。暑いものでうなだれて歩いているのだろう。だから地面の物が目に留まる。うつむいて歩けば桜盛りなり(野坂昭如)は好きな句である。...
View Article(巻三十)物少し状ながながと歳暮かな(島田雅山)
(巻三十)物少し状ながながと歳暮かな(島田雅山)7月25日日曜日台風が来るとなると買い物と洗濯が忙しくなる。細君は今朝は一人で行ってみると生協へ出かけて、私は洗濯をした。細君は無事に戻り、すぐに洗濯を始めた。洗濯を三度する日や心太(鈴木ゆみ)夕方散歩、ついでに生協へ。台風対策でパンを追加で買うことにしたが、6枚切りが売り切れだったので3枚入りを二袋買っておいた。今日は夕方にもかかわらず鶏肉、豚肉が5...
View Article(巻三十)ふくろうに聞け快楽のことならば(夏井いつき)
(巻三十)ふくろうに聞け快楽のことならば(夏井いつき)なんとなく書き留めてみたが、理解できていません。教えてください。細君は一人で内科に行き、ついでに牛の肉を買って帰ってきた。鰻の代わりに牛で、その方が嬉しい。夕飯旨し。お店で美味しいもの食べてないから黒毛くらいいいわよね?とのこと。食料品、食材の小売りはウハウハだろう。今日、生協から組合員へのお知らせが来たが5%割引の他に1円の増資をしてくれるそう...
View Article(巻三十)ゆるゆるとゆるゆる蛇に巻かれけり(佐藤文子)
(巻三十)ゆるゆるとゆるゆる蛇に巻かれけり(佐藤文子)7月27日火曜日朝方、毛布を手繰り寄せた。台風は進路を北に取ったとのことだが午前中は風雨ともに強し。午後、歯医者へ行く。抜かれた!仕方ないか。三割負担で1090円で、他に薬が650円と一安心です。新柏の歯科だとこの他に交通費が千円以上かかった。午後になり、雨は上がったが風は音を立てている。台風の仕舞ひの風に雨少し(きくちきみえ)本日は四千百歩で階...
View Article(巻三十)鰯雲飛行機雲を許したり(蛭海停雲子)
(巻三十)鰯雲飛行機雲を許したり(蛭海停雲子)7月28日水曜日細君は生協へ。細君が戻って、私はクリーニングのupに出かけて、それで午前中が終わる。過日ネットでエピキュラスのことを読んだが、その名言の和訳が『死という迷信-定方晟』の中に出てきた。《死のことを考えてどうするのかという意見がある。人間は生きていることだけ考えればよい、死んだときには人間はもはや存在しないのだから、と。古代ギリシャの哲学者エ...
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