(巻三十三)春風に脇の甘さを突かれけり(永井潮)
5月8日日曜日
顔本の投稿写真で麦畑の風景を楽しむ。
ひらめくのは、
麦秋のどこまで眠りどこより死(柳生正名)
であるが、
麦の秋さもなき雨にぬれにけり(久保田万太郎)
も沁みる。
麦の出来悪しと鳴くや行々子(高浜虚子)
は麦を妻と読み違えて、さすが明治の方は偉いと勘違いした。
夏帽子明治の人のみな立派(宇多喜代子)
その細君が生協へ出かけている間にBBCの今週分をチェックした。ダウンロードしたくなる番組はなかった。CrowdScienceは遺伝子組み換えの話でテーマが難しすぎて無理。Foodchainはスパイシー・ソース成金の話で興味がない。MoneyBoxは仮想通貨詐欺の話で解りたくもない。自分に興味があるテーマで、理解できる範囲の英語の番組となると月に一二本だ。それでも100本以上貯まった。完全に解ることはないので解るまで繰返し聴いていればよい。
俳壇を届けてくれて、
塵取りの後退りして昭和の日(野原武)
豚カツに搾る檸檬や夏に入る(宗本智之)
を書き留めた。
「野原さん、後退りする塵取りが、遠ざかる時代とその生活感を巧みに象徴する。」との選者評。
午後は近場を時計回りに散歩した。URのフーッ子は相変わらず警戒心が強いが、都住1の苦労は向こうが先に見つけてベランダから駆け降りてきた。手が届く範囲には入らないがミャーと鳴く。今日からは近[チカ]ちゃんと呼ぶことにしよう。茶トラは肥り過ぎなので余太[ヨタ]にしよう。チカちゃんとは半年以上の付き合いでこの距離まできた。フーッ子との距離は近いが気持ちは遥かだ。半年後を待つことにしよう。
野良猫を好な名で呼ぶ十三夜(矢野はるみ)
二丁目の桜通りは緑が濃くなった。(一撮)
都住2は猫不在。生協によってパン、牛乳、ヨーグルト、納豆、ティッシュペーパーと自分用にどら焼3個と亀田の柿ピーを買う。
願い事-生死直結のポックリで仕上げてください。(もうい~かい?)もうい~よ!である。