(巻三十二)鍵穴に蜜ぬりながら息あらし(寺山修司)
1月9日日曜日
朝日俳壇賞が発表され、中村襄介、あらゐひとし、岸田季生、小関新の各氏が受賞された。中村襄介氏、あらゐひとし氏の句は好きで数多く書き留めている。
今日書き留めたのは、
なりゆきに任せて冬も籠りけり(浜野まさる)
吉右衛門と寂聴への挽歌(句)が多い。
顔見世の楽屋入りまで清水に(中村吉右衛門)
独りとはかくもすがしき雪こんこん(瀬戸内寂聴)
BBC CrowdScience Why do we get bored?
https://www.bbc.co.uk/programmes/w3ct1prl
今週のBBCからは上記の番組に挑戦してみることにした。が、難しい。冒頭3分25秒あたりでProf. James Danckerがアンナ・カレニーナの一節“A desire for desires ― boredom”を引用していたが、意味が判らない。調べてみると、あの有名な冒頭に続く一文であることが分かった。
“All happy families resemble one another, but each unhappy family is unhappy in its own way. A desire for desires ― boredom. When you love someone, you love the whole person, just as he or she is, and not as you would like them to be.”
この
A desire for desires ― boredom.
の邦訳はないかと探したが、直前までの訳しか見つからなかった。
そこで、散歩のときに図書館に寄り河出と筑摩の世界文学全集を捲ってみた。どちらも冒頭の一文から始まってはいるが、関心事の部分はなく、すぐにストーリーへと進んでいて
A desire for desires ― boredom.
に相当するところがない。ロシア語の原書はないし、在っても解るまい。拘らないが、どう云う事なのだろう。
夕食に菜の花のおひたしを頂く。
菜の花を挿すか茹でるか見捨てるか(櫂未知子)
願い事-生死直結で叶えてください。コワクナイ、コワクナイ。
眠るしか用なき山となりにけり(久野茂樹)