(巻三十一)己が傷を舐めて終りぬ猫の恋(清水基吉)
12月23日木曜日
昨晩は寝酒にショッツを3杯もやったせいか、朝方喉か渇いて目が覚めた。1杯かせめて2杯にしておこう。
細君がまた急須を割った。買い物から帰って、何やかやと冷蔵庫にしまっていてまた壊した。
薔薇咲くや生涯に割る皿の数(藤田直子)
生協は正月は一日と二日を休むらしい。去年今年と随分儲かったらしいからあくせくしないのだろう。
そんな中、12月の初めに北口の東部地域病院の後ろにスーパー・サミットが開店した。義妹をはじめご近所のみなさまは既に様子見に行っているが、方向音痴で一人で辿り着ける自信のない細君は未だに未到である。何れ案内せよと云うことになるので、図書館で返却後、散歩のついでにスーパー・サミットを内偵した。
場所は東部地域病院の後ろの新築マンションに併設したような平屋建てである。駅から3分と唱っているがもう少しかかるのではなかろうか。店内はおしゃれで小綺麗、規模は白鳥生協程度ではなかろうか。アリオのヨーカ堂よりは小さそうだ。義妹に拠ればセルフ・レジが一段と進んでいて、バーコードの読み込みや野菜・果物の精算機への打ち込みも自分でやらなくならないとのことだ。生協ではコードの読み込みと打ち込みはレジのオバチャンがやってくれて、お客は精算額を自動精算機に投入するだけだ。サミットではオバチャンの仕事をお客がやるわけか。
細君はそこのところを心配していたのでよく見分した。確かにブースの大半は自己読み込みのようだが、端の方に3列ほどにはオバチャンの立っている通路があり、そこでは読み取りと打ち込みまでやってくれるとのことだ。自己読み取りでも「分からなければ声を掛けてください。」と補助員のオバチャンは言っていたが、平日の2時という空いている時間ならともかく、少しでも混んできたらなかなか手伝ってはもらえまい。
いずれにしても、当家としてはこのスーパー・サミットはあまり利用しないだろう。
人の世に後るるもよし日向ぼこ(三宅久美子)
それよりBeansのなかの魚屋、肉屋、八百屋に頑張って貰いたい。
そのBeansを通り抜けて、駅前から亀有銀座に出て、串焼き本舗で一杯やって、二丁目の路地を伝って生協に寄り、マルミ屋で餡パンを買ってかじりながら帰宅した。
願い事-生死直結で叶えてください。コワクナイ、コワクナイ。
なんとも平和で幸せ呆けをしている。この呆けた状態で消えたい。消してください。
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