10月27日日曜日
質素な昼飯をといただき、それで満足です。
くたくたとキャベツスープを煮て二人(松本広子)
欲望があって、それを充たすために金を遣うのはよいのですが、お金を遣う快感を得るためにお金を遣うのはよろしくない。無駄浪費とはそういうことなのでしょう。
「貯めるということ - 邱永漢」中公文庫 金銭読本
を読みまして、
《 人間が金を大事にするのは生活をして行くために金が必要だからであるが、同時にまた金を使うことに快楽が伴うからである。それは単に金で快楽を買えるという意味ではなくて、たとえば多くの女性がいそいそとデパートへ出かけて行くさまを見てもわかるように、物を買う行為やあるいは多くの男性が酒場から酒場へと渡り歩いて全く無駄としか思えないような金をバラまく行為それ自体の楽しみをも含めて考えなければならない。》
お金は大事にとって置いて、死に際の心身の苦痛軽減にパァーッと遣いたいな。
今のところ金で買える充足したい欲望があまりない。
無をさぐりをれば落葉のしきりなる(秋元泉児)
午後はお暇をいただけたので、お花茶屋の古本屋まで足を延ばしてみた。住んでいる団地から曳舟川親水公園の真っ直ぐな道を南に15分ほど歩くとお花茶屋駅前商店街に着いた。去年までは古本屋が二軒あったが一軒に減ってしまったようだ。
すぐそこといはれて一里豊の秋(八染藍子)
店の在庫は漫画単行本、文庫本、CDと雑貨で文庫本は量的にはかなり置いてあるが殆んどが平成作家の捕物帖であります。
ここでも屈伸運動で最下段に集中して物色し、
「村上朝日堂の逆襲-村上春樹(新潮文庫)」200円
「大河の一滴-五木寛之(幻冬舎文庫)」300円
「不道徳教育講座-三島由紀夫(角川文庫本)」350円
を仕留めた。
大変よろしい成果であります。他に伊集院氏、北野氏、浅田氏、三浦氏のご本もございましたが、まだどうもという感がいたしました。
同じ道を引き返すのもつまらないので、白鳥(しらとり)の東京ガスの店舗と最近開店したCO・OP白鳥店の所在確認と内偵を行った。
これらの店舗へは来週を連れていくことになっている。道に迷ったりするとうるさいので現場を踏んでおいたのであります。
刑事とて一句読みたし雪ぼたる(山田彦徳)
CO・OP白鳥店はご立派!
元NTTの社宅があったところだそうだ。社宅という昭和の施設もどんどん消滅していきますね。
白鳥は哀しからずや空の青
海のあをにも染まずただよう(若山牧水)
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(巻二十三)上汐の千住を越ゆる千鳥かな(正岡子規)
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