1月22日水曜日
洗濯機の様子を見ながら、それぞれの洗濯をした。今日は二回とも何ら異状なく終わった。洗濯物を一度ベランダに干してみたが、凍りつくようなので取り込んだ。
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マスクして命少々惜みけり(大西順子)
夕方は料理を覚えていただくと言われて、先ずは手順メモをとりました。続いてエプロン着用で後見を受けながら実際にやってみました。今までもお手伝いはしていましたが、一人でできるようになりなさいとのことです。
歎きいて虹濃き刻を逸したり(橋本多佳子)
とならないよう、この刻を大切にします。
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「ネス湖の生一本、グレン・モーランジー - 景山民夫」新潮文庫 今宵もウイスキー から
《長い長い直線の道が続いている。
周囲は羊の放牧場で、ところどころに見える岩山の近くに、決ったように数頭の鼻先の黒い羊が群れて牧草を食べている。ほとんど車通りが無いせいか、僕の運転するモーリス・ミニ・ヴァンが通りすぎるのを珍しそうに見つめている羊もいる。
スコットランドの高地[ハイランド]は、ただでさえ低い人口密度のせいで車が少ないのだが、今、僕が走っているネス湖の南岸に沿った道は、1933年に反対側の北岸にM86という国道が開通してからは、完全に旧道となってしまい、長さ40キロ近くあるネス湖の端から端まで走っても、一台の車ともすれ違わないことも珍しくはない。
それでも、今回は遥か彼方からこちらにやって来る車が見えた。僕との距離は6キロぐらいあるだろう。
直線道路だが、かなり起伏があるので、時折姿が見えなくなっては、また現れる。やがて、最初にその車を認めてから10分ぐらい後に、やっとすれちがうことになる。
もう相手の車の運転者の顔が見える。五十歳ぐらいの紳士で、お定まりのツイードのジャケットにタートルネックのセーター姿で、頭にはシャーロック・ホームズでおなじみの、耳当てを頭の上で結んだ鹿撃ち帽[デイア・ストーカー]をかぶっている。ギリギリ車二台分の幅しかない道路だから、彼も僕も、時速10キロぐらいまでスローダウンして、いざすれちがう瞬間となると彼がその帽子をヒョイと取って軽く会釈をした。こちらはあいにくのことに無帽だから、会釈を返すだけである。今度からネス湖に来る時は、たとえヘルメットでもいいから頭に何かのせておくことにしよう。 》
という心地よい文章です。著者紹介を見ますと(一九四十七~一九九八)となっています。随分とお若いときに亡くなられたのですね。
大変寒い一日でしたが、一日過ごせたことを感謝しております。
自分ではまだ出来ません。いつでもいいです。できれば手短に。